ビザンツ帝国のレオーン三世と当時のキリキア情勢

私事であるが中国人の世界史マニアと知り合いになり、時折wechatにて彼と日中両言語を交えて世界史談義をするようになった。 その中で彼がビザンツ帝国皇帝レオーン三世について熱く語っていたので調べてみた。以下その際に私が調べたことをまとめたものであ…

出雲に関する考察

まず、この記事はなんら目新しいことが書かれていないということを断言しておかねばならない。この記事は私がGoogleマップで島根県の地形を見て得た考察をまとめたものであり、なぜそんなことをしたかと言えば古代において出雲が大国だったその理由を自分な…

私と数学 (エッセイ)

以下は仙台市内の某文学サークルに私が提出したエッセイの課題であって、それを見やすく修正したものである。 以下本文◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ー私と数学ー 数学は長らく苦手だった。なんといっても私は文系なので当然理数科目には苦手意識が長らくあった。高校…

ロシアで人気の韓国ラーメン

ロシア旅行や留学でこのカップラーメンを見たことがある方はいらっしゃらないだろうか? (2019年撮影) この製品は、ロシア文字が書かれているが韓国製の『ドシラック』と言うカップラーメンで、ロシア留学者やロシア旅行者などなら一度は目にしたことがあ…

2000年ウラジオストック 留学 14

楽しかったウラジオストック留学も九月上旬で終わりとなり、俺は帰国の船に乗った。一緒の船に乗ったのは、俺、Y、Aちゃん、Sちゃん、その他のメンバーであった。その他のメンバーが誰だったのか、記憶が曖昧だが確かほとんどのメンバーが乗っていた気がす…

2000年ウラジオストック 留学 13

我々は町で白人を見かけたとき、それがアメリカ人であるとかチェコ人であるとか、そういうことは特に考慮しないだろう。 なぜならば彼ら白人は皆同じ顔をしている、少なくとも我々アジア人にはイタリア人もドイツ人も同じ顔に見えるのだから。そして、何故だ…

2000年ウラジオストック 留学 12

留学中、僕は酒を飲む機会が多かった。特に女の子たちと仲良くなり、頻繁に彼女らの部屋に呼ばれたので浮かれて飲む量も増えてしまった。そしてYの寝た部屋に帰ってきては、トイレで吐いたりすることもしばしばだった。特に、女の子たちに振り向いてもらい…

2000年ウラジオストック 留学11

僕が留学で住んでいた下宿について説明しよう。 (僕が宿泊していた学生寮 2019年撮影) 上の写真だと写ってないが、画面外右側、建物に向かった右端に建物の入り口があった。入り口のドアを開けると階段になっており、そこを二階に上がってから建物の居住ス…

2000年ウラジオストック 留学⑩

今更ながら、ウラジオストックでの生活パターンについて語ろうと思う。 まず、Yとの相部屋のベッドで目を覚ます。Yは既に授業に行っておりテーブルにはゆで卵、いためたベーコンなどが作ってくれてある。当時は当たり前に思っていたが、毎日のように飯を作…

2000年ウラジオストック 留学⑨

ロシアの露天市場 僕は同じ大学から留学しにきたYと相部屋だったが、料理の大半は自炊をせねばならなかったため、また夜酒を飲み食いして楽しむため、定期的に食料の買い出しに出かけた。それら買い物の多くは露天市場でした。市場は活気があり、愛想の良い…

2000年ウラジオストック留学⑧

ウラジオストック の海水浴について。 滞在中、僕たち日本人留学生はロシア人学生たちに連れられて海に行ったことがある。 今となっては場所はどこだったのかわからないが、ウラジオストックの海水浴場だったことは確かだ。そう、ウラジオストックはロシアで…

2000年ウラジオストック留学⑦

食生活 食事は基本的に食堂で取ることができたが、土日などは休みだったし夜遅い時間は閉まっていたため必然的に自炊の必要があった。 まずいことに私もYも自炊には不慣れだった。Yはそれでも多少自炊経験があったものの私に至っては料理経験は皆無といっ…

2000年ウラジオストック留学⑥

ロシア財政危機の影響・市民生活の困窮 ロシアは貧富の差が激しい国である。もともとソビエト時代においては一部の特権階級をのぞいて貧富の差は無く、最低限の衣食住がすべての国民に保障された国だったのだが、ソ連崩壊後はそうした生活インフラのすべてが…

2000年ウラジオストック留学⑤

◆ウラジオストックの街について ウラジオストックのメインスポットといえば、中央広場を置いてほかには無いだろう。広場の中心にはロシア革命の英雄像がその堂々とした姿で聳えていた。 (写真は2019年に撮影したもの) その広場は、南側は港に面しており、…

2000年ウラジオストック留学④

◆ルームメイトYについて ◆学生寮と大学の敷地について ◆団地の子供達について 大学の寮では同じ大学のYと相部屋だった。 Yとはしばしば夕暮れに酒を飲みタバコをふかした。寮の近くにはキオスクがあり、そこで買ってきた『バルチック艦隊ビール』を飲み、…

2000年ウラジオストック留学③

我々早大生留学生は学生寮とも団地とも着かない建物の三階に居住した。そばには用途のわからない廃屋があり、私とYの部屋からよく見える位置にあった。 グーグルマップで見つけた僕らの当時住んでいた団地。写真の人が集まっている入り口から中に入るとライ…

2000年ウラジオストック留学②

私達は二泊三日の間アントニーナネジダーノワ号に揺られ、ついにウラジオストックの港に着いた。 港には日本からの留学生が来るということを聞いた極東大学の人たちが迎えに来ていた。 私、A嬢、それに2人の早大生は彼らの車に乗りウラジオストックの市街…

2000年ウラジオストック留学①

2000年の四月に都内の大学でロシア文学を専攻していた私は、その年の8月上旬から9月上旬までロシア連邦のウラジオストックに語学留学していた。 その留学について書いていた文章が出てきた。読み返してみて結構面白そうだったから一部内容をアップしてみる…

ツイート埋め込み練習

2003年ごろ学校のパソコンルームでネットニュース見てたら、当時の俺からしたらすごいことが書いてあって、それって言うのが、「大手キャリアが動画再生機能のあるケータイを開発した」というもので、 — 会祥大慶(カイショウ タイケイ) (@T3rHRUvOuJ6iNw3)…

魯迅の故郷の冒頭を少し訳してみた

故乡 我冒了严寒,回到相隔二千余里,别了二十余年的故乡去。 故郷 僕は厳寒を厭わず、相隔てること二千余里、離れること二十余年の故郷に帰る。 时候既然是深冬,渐近故乡时,天气又阴晦了,冷风吹进船舱中,呜呜的?,从蓬隙向外一望,苍黄的天底下,远近横…

ドストエフスキー『キリストのヨルカに召された少年』『百姓マレイ』の感想 【書きかけ】

19世紀ロシアの風俗史料としての作家の日記 以下は読書会で読んだ、ドストエフスキーのエッセイに関する短編です。『作家の日記』というエッセイ集に出てくる『キリストのヨルカに召された少年』という短編です。 筋書きはシンプルで、寒いヨルカという祭り…

イブン・ハルドゥーンの「歴史」のうる覚え

イブンハルドゥーンの覚書を踏まえた雑記。全くこう言うの興味ない人にも上手く伝わるように、もしそう言う機会が来たらサラっと話せるように整理したものです。 以下本文--------------------------- 往々にして政権の初代は極端な天才が多くて、2代目は初…

人類史に関する雑記

縫製を趣味とする友人が「かつて先祖だった原始人が、植物から板を加工して布を使ったり、百歩譲って鉱石から金属を加工するまではなんかわかるが、これ(運転中の彼の車窓に広がるバイパス沿いの街並みと街灯)がどのように原始時代から移り変わってきてい…

アル・マアッリー 『luzumiyat』の英訳からの翻訳 途中

アッバース朝シリアの詩人、アル・マアッリーの詩luzumiyatの英訳のパブリックドメインを見つけたので途中まで訳しています。なんか、難しい言い回しが多いです。元の文章はこれhttps://en.m.wikisource.org/wiki/The_Luzumiyat_of_Abu%27l-Ala/The_Luzumiya…

梅棹忠夫『文明の生態史観』とGoogle マップ

『文明の生態史観』は梅棹忠夫が50年代に中東やインドを旅して得たインスピレーションを基にして書かれた理論である。曰く、それまでの「西洋対東洋」ではなく「第一地域(近代化に50年代当時成功している地域)」「第二地域(四大文明発生地やその近隣で執…

軍事政権時代の韓国 続きの続き

開発独裁には本で読む限りはわりと好意的に思ってたんだが、現場で暮らしていた人たちの話を聞くと、とても同意できるもんじゃないことがわかる。 開発独裁とは、要はブラック企業ならぬブラック国家であって、国、企業、役所、司法、学校がグルになって低賃…

軍事政権時代の韓国 続き

好奇心から70-80年代に書かれた軍事政権時代の韓国のルポを読んだ。 書いたのはTK生という偽名の人物で本名は池明観(チ・ミョングァン)。 https://www.amazon.co.jp/韓国からの通信――1972%EF%BC%8E11~1974%EF%BC%8E6-岩波新書-T・K生/dp/4004150426 朴政…

軍事政権の韓国

古本屋で見つけた韓国の軍事政権時代の本を読んだが、人権弾圧がひどくて驚いた https://www.amazon.co.jp/韓国からの通信――1972%EF%BC%8E11~1974%EF%BC%8E6-岩波新書-T・K生/dp/4004150426 リンクは軍事政権当時、偽名で韓国の実情を伝えた通信の文庫化し…

地中海世界と瀬戸内世界

スマホの普及でGoogle マップを見るようになった人は多いやではなかろうか。そして、そうした人たちの何割かは、地図の面白さにハマってしまったことだろう。何故ならばあの精密な、それも地形図のマップを見ると、非常にその地域の地政学的条件が見えるから…

仮想通貨と交子(世界最古の中国のお札)

最近仮想通貨やビットコインについてCMやニュースでよく耳にするようになりました。ビットコインの相場が跳ね上がったやら、ビットコインを買うアプリのCMが流れるやら私たちの身近な存在になってます。ですが「仮想通貨って何?」と言われても即答できる人…